ブルーオーシャンならいい?

「○○○○でやっていこうと思うのですが、その世界には、すでにウジャウジャいるんですよ。なので、そこは避けて、こっちで勝負します。」


と、ここのところ、立て続けに同じ相談を受けたので、私なりに感じることを書きたいと思う。


基本的なマーケティング理論からすれば、正しいと思う。やはり、レッドオーシャンで勝負するよりも、ブルーオーシャンで勝負したほうが成功しやすいだろう。他と差別化できるのであれば、差別化したほうがいい。


ただ、いつも思うのだが、レッドオーシャンを避けること、差別化すること。

教科書的にではなく、現実の経営でいうと、「ただそれだけやっていればいい」ということでもない。時に、レッドオーシャンになるということは、そこにターゲット客層のニーズが集まっているのかもしれない。その中で、勝ち抜くことを意識したほうがいい場合だってあるかもしれないのだ。ズラせば、すべてがうまくいくとも限らないのだ。


要は、決めるのは、いつも「買う側」ということを忘れてはいけない。

「買う側」のニーズやウォンツを徹底的に考えることができるかどうかだ。

「買う側」の購買力も考慮に入れる必要があるだろう。


レッドオーシャンで勝ち抜くのは大変だ。

商品・サービスそのものに魅力がなければならないし、

「売る人」や「売る会社」そのものに魅力がなければ売れない。


ただ、逆に言えば、商品・サービスそのものに魅力があって、なおかつ、売る人もしくは売る会社そのものにも魅力があれば、レッドオーシャンの中でも勝ち残っていけるのである。


要はテクニカルな思考にばかり逃げ込むのではなく、本物を目指して努力し、それを世間にどうわかってもらうかが重要なのではないだろうか。

中野 裕哲 - Hiroaki Nakano        - オフィシャルブログ